INTERVIEW インタビュー

上司部下を超えた
「師弟関係」の中で
受け継がれていくもの

東北レミコン株式会社

相馬工場 品質管理課係長

荒川 陽平

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東北レミコン株式会社

相馬工場 品質管理課

石川 大

(左)荒川 陽平  (右)石川 大
  • Q.1
    簡単な自己紹介からお願いします。

    荒川:2013年に入社し、現在は品質管理課の係長を務めています。石川くんから見ると上司にあたります。

    石川: 2024年から品質管理課に異動して荒川さんのもとで学んでいます。それ以前は、製造輸送課で働いていました。

    Q.2
    荒川さんから見た石川さんとは、どんな人ですか?

    荒川:一言で表現するとしたら「一生懸命」ですね。本当に何事にもまっすぐ向き合う真面目さを持っていて、決して手を抜かない。責任感の強い人だと思います。
    専門的な知識が必要な場面もあってなかなか特殊な仕事なので、まだまだ覚えることもたくさんあると思うんですが、言われたことを100%の力でやってくれる頼もしさがあります。そういう姿勢や意識の部分は自分も含めて、逆に先輩が石川くんから学べることも多いと思います。
    自分が入社したときに尊敬する先輩から言われたのは、「いわゆる『大黒柱』と言えるレベルでできるようになるまでには20年近くかかる仕事だ」と。自分もまだまだその域には達していないので、年次に関係なく仲間から学べることを吸収しながら、切磋琢磨していきたいですね。

  • Q.3
    石川さんから見た荒川さんは、どんな存在でしょうか。

    石川:同じ部署で働かせてもらってまず感じたのは、とにかく仕事の段取りとメリハリがしっかりしている方だな、ということでした。
    仕事の進め方だけでなく周囲とのコミュニケーションでもそうですね。
    仕事の話は仕事の話でしっかり連携を取りつつ、休憩中は切り替えて、雑談も交えて気さくに話しかけてもらって。その場にいるメンバーに気を配って、誰かが孤立して困るような状況が生じないようにいつも周囲を見てもらっている感じがあります。
    目の前の相手のことを常に気に掛けておられるのではないでしょうか。現場でフィードバックしてもらう際にも強くそれを感じます。何か起きたことに対して、その場ですぐにアドバイスしてくださるのでとても身に入りやすいです。

  • Q.4
    教える立場として「その場ですぐに伝える」ことは意識されているのでしょうか。

    荒川:そうですね。自分が今まで経験してきたことはできるだけ次世代に伝えていってあげたいですし、現場で起こったことに対して後から何か言われるよりも、その場で実際の状況を見ながら説明したほうがわかりやすいですよね。
    現場では臨機応変な対応が求められることも多いので、一概に「こうだよ」と言えない部分もあります。そういったところは特に丁寧に、ケースバイケースで対応できるように伝えることを心掛けています。
    あとはやっぱり、実際に任せてみることですかね。やってみないとわからないことってたくさんあると思うので、自分が直接フォローしてあげられる環境で場数を踏んでもらうことが、後になって良い経験として活きてくれたらいいなと思います。

  • Q.5
    石川さんが、荒川さんからいちばん学んだことは何ですか?

    石川:一言でいうと「丁寧さ」だと思います。後輩や部下のことをきちんと思って向き合ってくださる姿勢もそうですし、そういう性格は物理的な仕事の仕方にも出ているのかなと。
    荒川さんは、道具の扱い方や動きがすごく丁寧なんです。そんなに壊れやすいものを扱っているわけではなくても、丁寧かつ素早いというか。
    荒川さんの言葉で「仕事は段取り8割」というものがあって。いざ現場に着いたときに道具がきれいに揃っていてすぐにでも動き出せる状態になっていたら、自分にとっても周囲にとってもプラスになると仰っていたのを覚えています。自分はまだまだ及ばない点が多いですが、追いついてやろう!という気持ちは100%です(笑)

  • Q.6
    荒川さんがこれから、石川さんに受け継いでいってもらいたい想いを教えてください。

    荒川:石川くんと関わっていて本当に思うのは、やっぱり真剣にやっている人にはこっちも同じくらい真剣に教えるのが当然の礼儀だな、ということです。
    自分が今の石川くんと同じくらいの経験年数のときを振り返ってみると、もう全然、学ぶ姿勢が違っているというか。部下ながらすごいなと思っていますし、そんな石川くんだからこそ、これから誰かに物を教える立場になったとき、真摯に相手と向き合うことができるんだろうなと思います。
    その長所を活かして、次の世代を、技術面だけでなく人としての部分でも支えていく人材に成長していってほしいです。

  • Q.7
    荒川さんの想いを受けて、今後の抱負を教えてください。

    石川:荒川さんからいろいろ教えていただく上で、「見て学べ」ではなくひとつひとつ向き合って、失敗してもまた信じて任せてくださることのありがたさを本当に感じています。
    まだまだ身につけるべきことはたくさんありますが、目の前のことに丁寧に向き合って、存在そのものが頼りになるような人になりたいです。