INTERVIEW インタビュー

復興の土台を運ぶ仕事
地域の再生に懸ける想いとは

東北レミコン株式会社

原町工場 製造輸送課

佐藤 郁宏

  • Q.1
    簡単な自己紹介からお願いします。

    生まれも育ちも福島県です。現在は製造輸送課という部署でアジテータ車(通称:ミキサー車)のドライバーをやっています。
    前職でもドライバーをやっていて、そっちは学校や病院なんかにトラックで食品を届ける卸業者でした。その前にも、高校を卒業してすぐの頃は建設業で働いていたこともあります。本日はよろしくお願いします。

  • Q.2
    これまでの業務が今のお仕事に活かされていると感じることはありますか。

    例えば建築の仕事をしていたので、実際にアジテータ車で現場に行ったとき、「あ、ここに足場関係の資材が置いてあるな」とか「ここに置いてあるものはまた後で移動するだろうな」とか、そういう段取りがわかるんですよ。
    なので、「ここに停車したらまずいかなー」とか、現場の状況を把握してそこに合わせた動きができるっていうのはありますね。

  • Q.3
    日々のお仕事の中で、街づくりや地域の復興に貢献していると感じる瞬間について教えてください。

    ご存知の通り、福島は震災と原発事故によって大きな被害を受けたエリアが多かったんですね。震災直後には「警戒区域」といって、当面の間、人が入れなくなってしまった場所もありまして。
    でも、月日が流れてだんだん街に人が帰ってくる。そこに家を建てて、住んで、また街に活気が戻ってくる。そういう様子を見るとやりがいを感じます。
    私はドライバーなので、街のどの道が通行できてどこが通れないのか、といった情報に詳しいんですが、通行止めになっていた道の復旧に関わって再び通れるようになったときも嬉しいですね。自分たちの仕事が地域の復興に直結しているなと実感する瞬間です。

    コンクリートは建物の土台なので、インフラ整備に関わる機会が本当に多いです。震災だけじゃなく、コロナ禍ではワクチン工場の建設に携わったり、時代の流れに沿った需要に応える仕事って感じですね。

  • Q.4
    今後の目標は何ですか。

    コンクリートに関する知識をもっと深めて業務に活かせるようにしたいです。
    一概に「生コンクリート」と言ってもいろんな種類があって、それこそ積んでいる生コンの硬い・柔らかいの違いで運転の仕方を変えたりもするんですよ。あとはアジテータ車が満載近くとなっているか、半分しか積んでいないか。それだけでも、スピードの出し方や止まるスピードには気を遣う必要があります。意外と繊細な作業なんです(笑)

    あと、これはドライバー業務とは異なる仕事で、コンピュータを操作して製造ラインを動かすことで生コンクリートを練り混ぜる「練り屋(オペレーター)」っていう役割があるんですが、それも含めていろんな事にチャレンジしていきたいです。

  • Q.5
    今の業務とは別のお仕事にも関心を持たれているんですね!そのきっかけは何ですか。

    今、自分がドライバーとして関わっている練り屋の先輩がすごく尊敬できる人で。
    コミュニケーションが上手で、入社してからずっといろいろ助けてくれた人なので、自分もこういう人になりたいと思ったのがきっかけですかね。

    あとはやっぱり、生コンクリートそのものの魅力ですね。
    コンクリートって型枠に流し込むことで丸くなったり四角くなったり、どんな形にでもどんな場所にでも作れるじゃないですか。それが面白いなって。
    コンクリートを使った技術もどんどん進化していますし、無限の可能性を秘めた素材だなと思っています。

  • Q.6
    最後に、東北レミコンのドライバーに向いている人はどんな人か教えてください。

    どの仕事にも共通して言えることだと思いますが、コミュニケーションをしっかりとれる人ですね。
    ドライバーって聞くと、どうしても「1人で運転するだけ」みたいなイメージがあると思うんです。でも実際は普段から無線でやりとりすることも多いので、情報の共有を密に行って危険を察知するとか、そういうことがちゃんとできるのは当たり前のようですごく大事な部分ですね。
    現場によっては無線でのやりとりができないこともあるので、そういうときに普段からコミュニケーションをとっていないとうまく進まないんです。

    それから、これも特殊なことではないと思いますが「真面目にコツコツ頑張れる」っていうのも大事です。自分もめちゃくちゃ真面目さを意識して仕事してるかっていうとそうでもないんですが、やっぱり周りの先輩方が皆さん真面目なので、自然と自分も影響を受けているんだと思います。