INTERVIEW インタビュー

製販の“柱”二人が語る、
人と仕事への向き合い方

東北商事株式会社

常務取締役

半谷 真司

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東北レミコン株式会社

原町工場 取締役上席工場長

鈴木 善久

(左)鈴木 善久 (右)半谷 真司
  • Q.1
    簡単な自己紹介からお願いします。

    半谷:東北商事の常務取締役として、営業部門の責任者を務めています。普段はお客様のもとへ足を運び、メーカーや仕入先の協力を得ながら、地域の建設現場に建設資材を納めています。

    鈴木:東北レミコン原町工場の取締役上席工場長として、製造部門の責任者を務めています。私の立場としては、「どうすれば理想とする工場に近づけられるのか」ということを常に考え、そのために必要な人員、設備、作業を実現していくことに力を注いでいます。

  • Q.2
    お二人はお互いに対して、率直にどのような印象を持たれているのでしょうか?

    半谷:とにかく「責任は俺が取る、最後はなんとかなるから大丈夫だ」と言ってどっしり構えている親分肌の姿勢が、鈴木さんが部下から慕われている所以なのかなと感じます。
    口はあまりよくありませんが(笑)、挑戦しようとする部下の背中を後押しする包容力には、鈴木さんの心の根が表れており、人として尊敬しています。

    鈴木:同じような言葉をお返ししてしまうんですが(笑)
    半谷常務は「常務には何でも相談できる」という、大きな安心感があります。常務という立場であっても、現場の困りごとに耳を傾けてくれたり、一緒にお客様のところへ説明に行ってもらったりと、自分も含めて、いろんな人がいろんなことを相談しています。

  • Q.3
    お仕事を通して「人」と関わるにあたり、大切にされている姿勢を教えてください。

    半谷:多くの取引先の方々とお付き合いするなかで、いろいろなことを学び、人として成長させていただきました。そこから強く思うようになったのは、「性善説に立ち、相手の良心に向かってボールを投げる」ということ。もしそれで上手くいかなかったのなら、自分のボールの投げ方が悪かったのです。
    相手に対する自分の見方が、相手との関係を良くも悪くもする。それを肝に銘じながら、日々の仕事に当たっています。

    鈴木:多くの部下を預かる身としては、「適材適所」の考え方です。それぞれが持つ才能を見極め、仕事を任せること。見極めるにあたっては、いろいろな性格の人間がいますので、まずは相手の話をよく聞く。部下のちょっとした動作や仕事の進め方に表れる「心の動き」を捉えることにも気を配っています。
    また、事故やケガを防ぐ意味でも、人をよく見るということを心掛けています。

  • Q.4
    お仕事と向き合う上での心構えを漢字一文字で表現すると、どのような字になりますか?

    鈴木:「善」ですね。私、名前が善久と申しまして、その名に恥じない仕事がしたいと思ってきました(笑)
    自分たちが働く工場を、善を実現する場にしていきたい。形からということで、いつお客様が来てもいいように、いつでも美しい工場を目指してきました。最近では花壇をつくったりもしましたが、会長にも社長にも話を上げると「鈴木くんに任せます」「鈴木さんに任せます」と言われるので、自分の頭で考えて誇れる工場を創ろうと取り組んでいます。
    そうすれば、そこで働く社員たちがお客様に対して全力で応えようとするような職場になるのではないかと。それが、私を引き上げてくれた会長への恩返しになるとも思っています。

  • 半谷:私は「省」という字です。何かあれば、一度立ち止まって省みる。
    お客様にものを販売することによって、私たちは利益を頂いています。「その利益に見合う分のお返しができる仕事をする」ためにも、慢心することなくひとつひとつの仕事と向き合い、自己反省を絶やさないことが大切だと感じます。
    「省」と言えば、少し話が逸れてしまうのですが、東日本大震災で学んだ教訓です。生コンクリートを始めとした建設資材の復興需要は凄まじく、それまで勝手に決めていた自分の限界線を遥かに超えた仕事量に直面しました。そこでわかったことは、「人間、やる気になればなんとかなる」ということです(笑)「地域復興のお役に立つ」という社長の号令のもとで社員が結束し、見えない何かに導かれていったような感覚は、会社人生においても特に思い出に残っています。

  • Q.5
    お二人にとって、この会社で受け継がれてきたもの、そして次世代に受け継いでいってもらいたいものを教えてください。

    鈴木:社員同士がよくコミュニケーションをとる文化です。私たちはチームで仕事をしており、コミュニケーションの質は、仕事の質に直結する重要なものです。そして次世代には、お客様の要望に皆が協調・協力して応えていく文化として受け継いでいってもらいたいと思います。

    半谷:私が最近思うのは、亡き創業者の会社と地域に対する想いです。それは今でも会社の中で原動力として流れ続け、私たちに伝播しているような気がするのです。
    また私としては、地域発展に欠かせない仕事を担っているという誇りと責任感を、次世代へ繋げていきたいと思います。